SERVICE事業紹介

SERVICE授精部門

獣医師・授精師のチームで行う繁殖管理

 

当社では基本的に繁殖検診を行っている農場で授精・移植業務を行っています。獣医師と連携することにより、より細かな繁殖管理が可能となるためです。

具体的には

  1. 繁殖成績や繁殖に対する意識の共有
  2. 計画的な育種改良・繁殖戦略

がチームで牛群・繁殖管理を行うメリットです。一つずつ説明していきます。

 

1.繁殖成績や繁殖に対する意識の共有

当社では牛群の管理にDC305を用いています。このソフトでは農場の妊娠率はもちろん、授精師ごとや授精方法別(定時授精プログラムなのか自然発情なのか)など農場の繁殖状態を細かく分析することができます。

農場の受胎率や妊娠率は他の方法でもモニターすることはできますが、時期や授精方法など繁殖成績を左右する様々な要因と授精師ごとの受胎率を掛け合わせて客観的に授精・移植の結果や、何か新しい取り組みを始めた場合その結果をリアルタイムに把握することができます。

また、獣医師と授精師でミーティングを行うことで繁殖に対する意識や知識の共有も行っています。例えば、授精師は授精・移植を主な業務とするため、よく受胎率のみで業務の成果を問いがちですが実際はそれだけではありません。農場にとって確かに高い受胎率は必要ですが、「必要な妊娠頭数」というものが存在します。これは牛群における搾乳牛の確保であり、高い受胎率を誇ったとしても、実はその陰で授精されていない牛が多ければ結果として搾乳牛頭数・平均乳量は減少し、農場の経営は悪化してしまいます。獣医師・授精師で連携し正しい知識と高い意識を共有することで、農場の「受胎率」だけではなく「繁殖成績」を向上させるためにチームで仕事に取り組んでいます。

 

 

2.計画的な育種改良・繁殖戦略

現在農場では、授精一つをとってもホルスタイン性判別精液・ホルスタイン通常精液・和牛精液によるF1授精と色々なバリエーションがあります。また、これに受精卵移植を加えると牛を妊娠させるための手段はさらに広がります。しかしながら、農場内の子宮の数は有限であり、効率的に育種改良をしつつ、F1授精や和牛卵移植による個体販売の利益を増やしていくためには計画的な繁殖戦略が必要になってきます。

実際、和牛卵移植やF1授精を増やして個体販売収益を上げようと思っても、淘汰率や初産牛率等を基に必要な後継牛頭数を算出しなければ、後継牛が余ってしまったり、逆に個体販売を増やしすぎて後継牛不足に陥ったりしてしまいます。

当社の獣医師は農場管理にDC305を用いているため、これらの情報分析を細かく客観的に行うことができます。そのため、チームで連携することで「○○農場は月にホルスタイン性判別精液をA回、F1授精をB回、和牛卵移植をC回行う」など計画的な繁殖戦略を行うことができます。また、市場の結果のモニタリングを行い、市場価値の高い和牛卵の提案も行っております。

育種改良においても、当社では農場とのコミュニケーションを活発に行い、単純に「人気がある・高能力」な方向に改良を進めるだけではなく、「農場に適した」改良を行うよう心がけています。そのために必要となる農家との「コミュニケーション」を大切にしています。また、より育種改良の知識を深めるために精液会社との勉強会も行っています。
さらに、当社には受精卵部門もあるため、より育種改良のスピードを速めたい方は高能力牛のOPU-IVFによるホルスタイン移植も可能です。

 

このように当社ではチームで連携して授精・移植を行うことで計画的かつ効率的な繁殖戦略を行っています。

 

 

株式会社トータルハードマネージメントサービス